今回は2021年12月に発表された人気設備ランキングについて、お部屋探しをしている方に向け解説いたします。
コロナ禍でのお部屋探しでは優先すべき事項だとも言えるでしょう。
結論
- 一番人気は「インターネット無料」
- 続いて「オートロック」
- 「宅配ボックス」
自己紹介
mai
賃貸一筋20年の宅地建物取引士。
賃貸業務一連の実務経験有り。
現在は年間約200本の賃貸借契約がメイン。
「満足度の高い取引の達成」を目指しましょう。
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この記事を読むと得られる事
- 賃貸動向と、実情の把握
- 賃貸知識と、知恵の習得
- 取引の疑問と、不安解消
- 判断力と、対応力の向上
それでは細かく見て行きましょう。
まずはこちらをご覧ください。2021年12月に発表された賃貸住宅新聞のスキャンデータとなります。
ご自身の条件と比較していかがでしょうか？
共感できる部分もあるのではないでしょうか？
特に注目してほしい設備はやはり上位3つでしょう。
日頃から反響などを受けている私としては、コロナ禍で特に需要が高まっていると実感できる項目となっています。
そしてこのランキングはマンションに比較的導入されている設備だという事もいえるでしょう。
アパートとマンションどっちがいい？違いや定義、騒音トラブルなどを解説。 賃貸住宅新聞とは、株式会社全国賃貸住宅新聞社が発行している新聞で、不動産会社やオーナー、投資家に向けた情報が掲載されている新聞です。
なのでお部屋探しをしている方にはあまり馴染みがないと思います。
不動産会社はここから情報を仕入れ、ニーズを把握し、サービスを提供しています。
ここで注目してもらいたいのが、「周辺相場より家賃が高くても決まる」という人気ランキングという事です。
決してお部屋探しをしている方に向けた情報ではない、という事です。
ではここから何が読み取れるのでしょうか。
それは、この設備があれば多少家賃があがっても構わない、と多くの人が思っているという事です。
共感をもてる項目があれば、是非取り入れてみてはいかがでしょうか。
まずはインターネット。
ここ数年インターネット無料という項目は必須条件となっており、6年連続1位です。
多少家賃が上がってもインターネットは無料がいい、という事です。
ではなぜインターネット無料が求められているのでしょうか。
「誰もが使う」必要とする設備だという事です。
スマートフォンをはじめ、特にコロナ禍では、リモートワーク、リモート授業、動画配信サービス等の使用率が高まり、全世代で必要な設備となりました。
ライフライン（電気・ガス・水道）の一つであるともいえます。
さらにインターネット無料の物件は、多少家賃が上がったとしても月額費用としては割安になります。
個別に引き込みをする場合、以下の費用がかかる場合もあります。
- 設置費用
- 月額費用
- 退去時の撤去費用
- 違約金等
インターネット無料物件は、基本的には工事不要、割安な上、入居したらすぐ使えるという事も人気の理由となっています。
また、個人的に注目している項目は「高速インターネット」です。
TOP3に入りませんでしたが、問い合わせが激増しています。
注意事項も多数あるためまずはこちらを確認しましょう。
賃貸物件インターネット引き込み工事の許可、費用、おすすめ回線は？ 無料インターネットであったとしても、共有回線等の場合、速度が遅い場合があります。
今までは問題ありませんでしたが、時代は5Gです。
この記事を読んでいる、入居者、不動産業者、管理会社の方、心当たりがあるのではないでしょうか。
インターネットは仕事でもゲームでも使えるのが当たり前、その上で速度が重視される時代となりました。
無料の低速よりも、有料でも高速が選ばれるようになるでしょう。
ランキング項目として今はまだ無いのですが、今後は「無料高速インターネット」が必須となるでしょう。
有料、無料を問わず引っ越し先でインターネットが使用できるか、事前に確認しましょう。
インターネット環境がない場合、ご自身で契約をする必要があります。
インターネット回線の契約は、最低でも下記2点の恩恵を受けるようにしましょう。
・キャッシュバック
・集合住宅向けの割安プラン（マンションタイプ）
また、インターネット引き込み工事は下記事項に注意しましょう。
・工事や調査で、長期間待たされる事がある。
・インターネット回線が指定されている場合がある。
・外壁や居室内の、穴あけ工事が禁止の物件がある。
・建物へ配線が届かない物件がある。
・退去時は原状回復（撤去）工事の費用を請求される場合がある。
最近では、昔では考えられない、上記注意事項を解消できる素晴らしいサービスがあります。
工事不要、高速5Gのホームルーターです。
機器をコンセントに差すだけで、高速インターネットの使用が可能となります。
固定回線の弱点を解消した、賃貸物件に適したサービスです。
オートロックとは、自動で鍵がかかるエントランス、の事です。
不特定多数の人が物件への出入りができなくなります。
人気の理由はシンプル、防犯性能を求めている方が多い、という事です。
リモートワークにより土地勘のない地域への移住が増えている事も、人気の理由としては考えられます。
オートロックがあったとしても過信は禁物。
オートロックは誰も入れないと思っている方が稀にいます。
オートロックは人が入った直後であれば入れてしまいます。
手動の場合はきちんと閉めないと解放状態となります。
他の場所から乗り越えてはいられてしまう場合もあります。
補助的な役割である、という事をお忘れなく。
宅配ボックスがあると、対面で荷物を受け取る必要がなくなります。
メリットは、非対面で安心・安全、非対面なので出かけられる、という事です。
宅配ボックスとは、荷物を代わりに受け取ってくれる箱、です。
宅配業者が宅配ボックスに荷物を入れ、暗証番号を設定します。
入居者はその暗証番号で宅配ボックスを開け、荷物を取り出す、というシンプルな仕組みです。
個人的にはオーナーにとっても入居者にとってもメリットが多い設備だと考えています。
非対面による荷物の受け取り。
ウイルス感染のリスクを減らす事ができる。
ネットショッピングも常識となった今、誰と会う事もなく受け取りまでできる。
宅配業者が玄関まで入って来る事もなく、安心かつ安全。
全世帯に設置する必要がなく、エントランスや空きスペースに設置さえできれば良い。
導入コストが比較的低く、手軽に設置できる。
宅配ボックス必須で探している方も増えている。
他社物件との差別化ができ、入居促進にもつながる。
満足度が高い。
多少賃料が上がっても構わないという事も、今回のランキングから読み取れる。
収益アップにつながりやすい設備といえる。
個人的に是非おすすめしたい設備ですが、新築、築浅物件以外は付帯率が低く、全体的な割合としての供給量はまだまだ少ない印象です。
ご自身で設置するタイプも販売されていますが、共用廊下に設置する事を禁止している管理会社もある為ご注意ください。
 | 価格:8,580円 |
- 一番人気は「インターネット無料」
- 続いて「オートロック」
- 「宅配ボックス」
以上の内容を踏まえコロナ禍では「インターネット無料」「オートロック」「宅配ボックス」は優先すべき事項とも言えるでしょう。
しかし本記事からもわかるように、おそらく家賃はあがります。
理由は多少家賃があがっても良いというアンケート結果がでているからです。
当然この内容は不動産業者も把握しており、このデータも参考に需要と供給のバランスを見ながら賃料設定を行うのです。
別の記事↓でもお伝えした通り、部屋探しに100％満足はありません。
絶対借りてはいけない物件とは？部屋探しで後悔、失敗しない方法を解説。 予算との兼ね合いや妥協点を模索し、ベストなタイミングでベストに限りなく近い物件を見つけましょう。
部屋探しはタイミングです。
ではまた。
