今回は部屋探しをする方に向け、絶対に借りてはいけない「物件」を解説します。

部屋の注意事項は、別の記事で解説します。
後悔や失敗をしないために、意外と見落としがちな部分、どのような部分に注意したら良いか確認をしましょう。
必ずチェックしてほしい主な項目はこちらです。
チェックポイント
- ごみ置き場
- 方位
- 危険区域
- 道路状況
結論
- ごみ置き場が汚い物件
- 北向きの物件
- 危険区域(施設)内の物件
- 道路状況が悪い物件(交通量、街灯、歩道)
自己紹介
mai
賃貸一筋20年の宅地建物取引士。
賃貸業務一連の実務経験有り。
現在は年間約200本の賃貸借契約がメイン。
「満足度の高い取引の達成」を目指しましょう。
このサイトは、コンプライアンスを重視します。
常識から逸脱する行為は、事例として紹介することはありますが推奨はできません。
また、筆者の経験から派生した主観が含まれます。
ご意見、ご質問などお気軽にコメントください。
この記事を読むと得られる事
- 賃貸動向と、実情の把握
- 賃貸知識と、知恵の習得
- 取引の疑問と、不安解消
- 判断力と、対応力の向上
それでは細かく見て行きましょう。
ゴミ置場が汚い物件は注意
私が物件を紹介するときに、まず見てもらう箇所がゴミ置場です。
ゴミ置場が汚い物件はマイナスポイントを入れましょう。
ゴミ置場を見ると何がわかると思いますか?
入居者の質と管理の質です。
また、ゴミ置場が汚い場合、入居者している方々の意識も低いことが考えられます。
分別や曜日を守らない方がいると、いくら管理会社が頑張っても改善できない場合はあります。
ここで問題、どちらのゴミ置場が綺麗だと思いますか?
- 全員、学生のマンション
- 全員、専業主婦のいるマンション
一概に言えませんが、おそらく専業主婦のいる②でしょう。
きちんと分別し、きちんと時間通りに出す方が多いからです。
ゴミ置場が汚い時点で、管理者や管理会社の質、対応が悪いことが考えられます。
ゴミ置場は常に清潔にしておく必要があり、手を抜くと必ず汚くなります。
少しでもゴミを残してあるだけで、汚れはどんどん増えていき、汚い事が常態化し、汚い事が当たり前、という物件に成り下がります。
少しのゴミも残さない事が管理会社の宿命と言えるでしょう。
うちで活躍してくれているルンバ君にでもお願いできたらいいのにな、と感じます。

その他、管理会社の質が疑われるポイントとしては、下記の通りです。
- 郵便受け、ポストがパンパンに詰まっている
- 共用灯が切れている
- 植栽が枯れている
- 雑草が伸びている
- 放置自転車が多い
- 設備が壊れている(ドアやフェンス等)
このような物件は管理の質が悪い、管理のレベルが低い可能性があります。
ゴミが散乱している、なんていうのは論外です。
北向きの家、マンション
北向き(北西・北東)の物件は、避けた方が良いでしょう。
理由はシンプルに暗いからです。
一度北向きの部屋を見学してみてください。
真っ暗です。
朝から晩まで照明をつける必要があるでしょう。

南からの日の光が入らないのですから当然ですよね。
では日当たりが悪いと何が問題なのでしょうか。
気分的に敬遠されているだけで、暗いのであれば電気をつければ、生活ができない、というほどの大きな問題はありません。
そうです、その気分が一番大きな問題なのです。
北向きでも何の問題もなく生活はできます。
雨風や暑さ寒さを凌ぎ、十分に生きていく事ができます。
ただ、朝起きたら太陽の光を浴びたいですよね。

洗濯物は太陽に当てて乾かしたいですよね。
休みの日は日の光を浴び、明るい部屋で掃除をしたいですよね。
そうです、気分なのです。
薄暗い部屋を好む人には今の所会ったことはありません。
夜、寝に帰るだけだから、と言って自分に言い聞かせている方もいます。
特殊な方以外は好んで日当たりの悪い物件を選択する事はありません。
基本的には仕方なく選択するのです。
一つだけメリットがあります。
家賃です。
北向きと言う理由から、賃料が相場より大幅に安い場合があります。
そもそも北向きの物件は少ないです。
北向きを避け建築物は計画されるからです。
薄暗い部屋に抵抗がない方、日の光が苦手な方には最高の物件となるでしょう。
危険な区域は避ける
危険区域にある物件もお勧めしません。
危険区域とはどんなところかというと、洪水や津波や土砂災害の恐れがある区域です。
前提として住居は身の安全を確保する必要があります。
あえて崖の上に家を建てて住んでいらっしゃる方も見た事がありますが、基本的には身の安全を考え、危険区域は避けましょう。
土地の場所・地形も確認しましょう。
急な坂がある、敷地が狭い、不整形、等、基本的には使いにくい事が多いです。
特に傾斜地の場合は、危険な場所があったり、出かけるたびに坂道を上り下りしなければならないので、大変な思いをされるでしょう。
嫌悪施設も避けた方が良いでしょう。
ガソリンスタンド、ガスタンク、廃棄物処理場、下水処理場、墓地や刑務所など様々です。

危険区域同様、身の危険を感じる施設からは離れましょう。
道路状況を確認する
道路状況も必ず確認しましょう。
道路は「交通量が多すぎない、街灯と歩道のある広い道路」が望ましいといえます。
まず道幅が狭い物件は、車と通行人が接触しそうになったり、すれ違うのも困難だったり、路地から子供が飛び出してきたり、要するに危ないのです。
きちんと歩道の整備された道路のある地域が望ましいと言えます。
国道のような広い道路はいかがでしょうか。
- うるさい
- 振動が響く
- 排気ガスが気になる
- 窓が開けられない
- 駅まで信号待ちが長い
- 横断歩道や歩道橋まで遠回りをしなければならない
国道沿いの物件に住んでみたこともありますが、一日中車の音に悩まされます。
交通量の多い狭い道路は交通事故のリスクが高まる為、注意する必要があります。
商店街のような人や自転車が多い地域は、活気があり人気もありますが、車で乗り入れできないような場所もあります。
逆に交通量が少なすぎる道路は、のどかで落ち着きますが、夜の出歩きなど不安だったり、真っ暗で怖かったり、などの不安要素もあります。
特に女性の方は比較的人通りのある、街灯の多い道路が動線となっている事が望ましいと言えます。
まとめ
- ごみ置き場が汚い物件
- 北向きの物件
- 危険区域(施設)内の物件
- 道路状況が悪い物件(交通量、街灯、歩道)
今回は物件のみに焦点を当ててお話ししました。
部屋単位で考えると他にもポイントはまだまだあるので、こちらも参考になさってください。

賃貸のお部屋探しに100%満足はほぼありません。
極めて100%の状態に近い物件を探し、消去法で選択していく作業なのです。

部屋探しは妥協点探し。
重要なのは、妥協できない条件をブレずに保つ事です。
いろいろ物件を見ているうちに大事なはずだった部分を、いつの間にか見失っている事が多々あります。
消去法できちんと選択できるよう、頭の中を整理しておきましょう。
今回話した内容は、部屋が気に入らない事には始まりません。
部屋探しの際は今回のことを念頭に検索、見学をしてみてください。

万が一間違った選択をしてしまうと、ずっとモヤモヤしながら生活をすることになります。
知らなくて契約した、か、知っていて契約した、は大きな違いです。
そして100%に近い物件に巡り会えるかどうか、それはもうお分かりですよね。
タイミングです。
ではまた。
