今回は部屋探しをしている方に向け、コロナ禍で普及しつつある、オンライン内見とは何か、という事に焦点を当てて解説したいと思います。
悩み、疑問
- オンライン内見ってなに?
- 引越し先が遠い、何か良い方法はない?
- オンライン内見って参考にならない?
- 実際に見学しなくても平気?
結論
- オンライン内見とは、インターネットの画面上で内覧をする事
- 非対面で効率が良い
- 交通費と時間を削減できる
- 実際の内覧には劣る
- 場面に応じて活用すべし
実はオンライン内見を望む方は、意外と多くいらっしゃいます。
一番の理由は距離。
遠方に住んでいる方からの需要が一定数あるからです。
近場のお部屋探しは実際のお部屋を内覧しましょう。
自己紹介
mai
賃貸一筋20年の宅地建物取引士。
賃貸業務一連の実務経験有り。
現在は年間約200本の賃貸借契約がメイン。
「満足度の高い取引の達成」を目指しましょう。
このサイトは、コンプライアンスを重視します。
常識から逸脱する行為は、事例として紹介することはありますが推奨はできません。
また、筆者の経験から派生した主観が含まれます。
ご意見、ご質問などお気軽にコメントください。
この記事を読むと得られる事
- 賃貸動向と、実情の把握
- 賃貸知識と、知恵の習得
- 取引の疑問と、不安解消
- 判断力と、対応力の向上
それでは細かく見て行きましょう。
不動産屋は物件の見学をすることを一言で「内見・内覧・見学」等と呼びます。
これのオンラインという事なので、インターネットの画面を通じて見学をすることを指します。
基本的にはアプリで実施する事が多いです。
不動産屋の担当者と日時を決め、不動産屋がカメラを持って、希望の物件に行き映像を配信しながら、説明をします。
お客様は説明を受けながら画面上で見学をする、といった形式となります。
インターネットに抵抗のある方や、苦手な方も比較的スムーズに実施できている印象です。lineやappleのfacetime等、ビデオ通話で対応できる場合もあります。
主に賃貸物件で活用されていますが、大きく三つあります。
- 時間の節約
- 交通費の節約
- コロナ対策となる(非対面)
コロナ禍では下記行動を回避する事ができます。
コロナ禍での内覧は、少しリスクのある行動をとる必要があります。
- 人の多い駅に行く
- 人の多い電車に乗る
- スタッフが複数人いる不動産屋に入る
- 見学する部屋を決め、スタッフと一緒に車に乗る
- 部屋に入る
- 密室空間の中で、スタッフから説明を受ける
不動産屋の担当が複数人となる事はほとんどありませんが、4人家族全員で内覧する場合、その全員にコロナ感染の可能性を与えてしまいます。
不動産屋もマスクや消毒、見学時の換気など、当然対策は実施します。
さらにこの行動は遠方であればあるほど移動時間×人数と交通費を費やすことになります。
オンライン内見はそういった悩みをスマホ一つで解消してくれる、素晴らしいサービスではないかなと思います。
コロナにより急激に需要が加速し、腰の重かった不動産屋も、ニーズに応えるべく導入するようになり、コロナのおかげで普及したようにも感じます。
また、遠すぎて見学できない、という方も、見学せずに契約をするという事があります。
以前は写真だけで判断することしかできませんでしたが、今では北海道の方が、沖縄の見学をいつでも手軽にできてしまいます。
他にも、最近ではリコーのシータ(360度カメラ)により撮影された画像での見学も普及してきています。
スマホやパソコンで閲覧することもできますし、専用のVR機材を使用しても閲覧することができます。
個人的な感覚ですが360度カメラの画像は、実際の部屋より狭い印象を受けます。
昨今オンラインで契約もできるようになったので、自宅でお部屋探しが全て完結、しかも非対面できてしいます。
賃貸不動産、電子契約のやり方は?メリットや費用、注意点を解説はっきり言って、実際の見学にはかないません。
あくまで応急的措置、見学に行けない場合の止むを得ない手段とお考えください。
画面上では伝わらない事がたくさんあります。
私が考えているお部屋探しで大切な事は、五感で体感するという事だと思っています。
実際の広さというのは画面上では伝わりにくいです。
- 思ったより狭い、広い(視覚)
- 周辺の道路や線路、学校や公園等から聞こえてくる音が伝わりにくい(聴覚)
- 新築物件の良い香り、たばこを吸っていたであろう嫌な臭い、隣のパン屋さんや焼き肉屋さんから感じられるいい匂い、嫌な匂い(嗅覚)
- クロスやフローリングや設備の質感(触覚)
- 味覚、、、ありません。こじつけるとキッチンでおいしい料理を作ったり、食べたりする画が想像しやすい
ということが少なからずあるでしょう。
他にも
- 駅から歩いてみたら意外と時間がかかった
- 坂がきつかった
- 街灯が少なく暗かった
- 交通量が多く危なかった
- 桜並木がきれいだった
- 小川が流れていて安らげた
- 隣の人が感じよく挨拶してくれた
そこに行かないと分からない事はたくさんあるでしょう。
やはり実際の物件に行ってみる、という事がどんな時代においても大切です。
オンライン内見は便利な側面もありますが、自身の体感とは大きく異なりリスクもある事を承知の上で上手に活用すると良いでしょう。
不動産屋の観点で述べさせていただくとすれば、特に初めての地域や未知なる土地は、不動産屋に行き、案内してもらう事をおすすめします。
物件の見学をする時は、行き返り道中に契約の細かい情報や、美味しいお店、注意した方が良い事、その地域の特徴などを話してくれる事が多くあります。
意外とそのような雑談が重要だったりします。
不動産屋としても、当たり前だと思っていた事や、当然のように知ってた事も、お客様が知らなかった、意図せず響いていた、ということは結構あるのです。
手間かもしれませんが、見学できるなら必ず見学する事をお勧めいたします。
- オンライン内見は、非対面で効率が良い
- 交通費と時間を削減できる
- 実際の内覧には劣る
- 場面に応じて活用すべし
オンライン内見は非対面で効率が良く、交通費等を削減できる事がありますが、リスクを伴います。
私なら、昨今の状況であればGoogleのストリートビューで周辺環境を確認し、オンライン内見、IT重説、電子契約で完結させるのではないかなと思います。
実は私自身そこまで現地確認の必要性を感じてい(想像できてしまう)ません。
決断力がなく、見学自体にはあまり時間を使いたくない派なので、オンライン内見、推奨派となります。
電子契約は2022年5月の法令改正により実施できるようになりました。
長く書面を必須としていた、賃貸業界の革命とも言えます。
電子契約は少し複雑な部分もありますが、書面が全てデータ化されるので是非活用しましょう。
IT重説ってなに?対応物件やアプリなどを解説。オンライン内見を希望する方は事情もあると思います。
最近ではコロナ対策の為、見学する方は現地集合、現地解散としています。
内覧が終わると、賃貸借契約の締結となります。
寒い中部屋の窓も全開にして、スリッパや見学用の手袋をきちんと洗浄して使用し、見学後は消毒して等、ご案内に集中させてほしい毎日を送っています。
今後コロナが収束したら、できれば不動産屋に来てもらい、以前のように一緒に物件を探し、会話をしながら物件に行って見学できる日が来る事を願いつつ、今後も案内を続けたいと思います。
ではまた。